充填機には全自動と半自動があり、種類もいくつかあるので自社に合った機器も見つけられるでしょう。
どのような種類があるのか、またどちらを選ぶのが良いのかについて紹介します。
容器が充填ノズルの位置に自動で搬送され、切り出し・位置決め後に製品が設定量充填され、次工程へ送られる設備です。その名の通り、充填の全工程を自動化しています。
全自動充填機は、主に以下の方式に分類されます。
直線コンベア上で容器を定ピッチに分離し、停止して充填を行います。
直線コンベア上で容器搬送と同期して、ノズルが移動しながら充填を行います。
円盤上のホルダで容器を間欠搬送し、停止して充填を行います。
円盤上のホルダで容器を連続搬送し、ノズルが回転に同期しながら充填を行います。
多連ノズルを備えた機械で、フリーズドライ製品などの充填に対応します。トレーを間欠に自動搬送し各ブロック内に充填します。
間欠ロータリー搬送が停止する位置に洗瓶、充填、キャッパを配置して充填します。段取り替え時間が短く、多品種少量の生産に適しています。
半自動充填機は、容器供給を手動で行い、スタートスイッチを押すことで自動で設定量を充填する機械です。全自動充填機とは異なり、容器供給と充填ごとにスイッチ操作を行います。
容器供給と取り出しを手動で行い、スイッチを押して設定量を自動充填します。低粘度から高粘度、具材入り製品まで対応可能です。
ロードセルを搭載し、高精度で重量を調整します。温度に関係なく、一斗缶など大容量の定重量充填が安定して行えます。
自社に合っているのはどちらなのか、生産能力や取り扱う品種に合わせて決めましょう。
目標生産量と稼働時間、稼働日数から必要な生産能力を設定します。充填量によりますが、生産能力が10本/分以下であれば半自動充填機で対応可能です。10本/分以上の場合であれば、全自動設備を選ぶと良いでしょう。
生産品種が瓶、PETボトル、袋など多岐にわたる場合で、生産量が少ないなら半自動充填機をお勧めします。生産量が多い場合は全自動設備が適しています。
半自動充填機は容器供給や操作が毎回必要なため、全自動と比べて生産性は期待できません。全自動設備を導入することで、生産性向上と省人化が見込めるうえ、衛生面や品質の安定性も向上するでしょう。
生産工程が容器洗浄、充填、キャッパ、殺菌冷却など多工程になる場合、半自動単体設備では対応しきれないでしょう。
各工程をコンベアで接続し全自動ラインとすることで、安定した生産と品質が得やすくなります。
※各社公式HPの2021年9月時点での記載情報をもとに用途別に下記基準にて選定
工業用:危険物にも対応した防爆仕様で全自動・半自動充填機を取り扱う営業拠点数の最も多い会社(クボタ公式HP参照:https://scale.kubota.co.jp/fillingmachine/)
食品用:食品専門で外部の検査機関への菌検査依頼への対応を明記している会社(大阪屋公式HP参照:https://www.osaka-ya.com/quality/)
卓上用:小型充填機の導入実績5,000台以上を明記している会社(ナオミ公式HP参照:https://www.naomi.co.jp/strength/)