自社の商品に合わせた
液体充填機の選び方
液体充填機には、工業用や食品用、卓上用の小型充填機など様々な種類があります。取り扱う会社によって得意な分野も異なり、導入目的によって必要なサポートも変わるため、それぞれの用途に合わせて取り扱う会社・メーカーに問い合わせてみましょう。
液体充填機には、工業用や食品用、卓上用の小型充填機など様々な種類があります。取り扱う会社によって得意な分野も異なり、導入目的によって必要なサポートも変わるため、それぞれの用途に合わせて取り扱う会社・メーカーに問い合わせてみましょう。
※各社公式HPの2021年9月時点での記載情報をもとに用途別に下記基準にて選定
工業用:危険物にも対応した防爆仕様で全自動・半自動充填機を取り扱う営業拠点数の最も多い会社(クボタ公式HP参照:https://www.kubota-keiso.co.jp/products/filling/)
食品用:衛星面に考慮した外部の検査機関への菌検査依頼に対応する会社(大阪屋公式HP参照:https://www.osaka-ya.com/quality/)
卓上用:小型充填機の導入実績5,000台以上を明記している会社(ナオミ公式HP参照:https://www.naomi.co.jp/strength/)
液体の粘度や泡立ちの有無など、液種によって異なる条件に適した充填機を提供。10000CPの高粘度液体充填にも対応しており、防爆仕様で0.2Lのペットボトルから1000Lのコンテナまで幅広い容器へ充填にも対応しています。定期メンテナンスも各拠点から年4回の点検・ヒアリングを実施し、導入後のサポートも充実しています。
用途・液種に合わせてカスタマイズ可能な液体充填機
2連式、充填ノズル昇降ハンドル、プリンタ、ポンプ、タッチパネルなど、ユーザビリティーのよい半自動充填機をカスタマイズが可能。JIS18L缶から200Lドラム缶まで対応したノズルや局排フード、タッチパネルなど豊富なカスタマイズが用意されています。
主に洗剤の原料となる「界面活性剤」を18L缶やドラム缶へ小分け充填業務のためにTQR-20S-EX(3/4自動防爆液体充填機)を導入。省スペースで可動式、キャッパー対応に加えて、データキャリア連携によりエクセル管理からの脱却を叶えました。充填や入出庫まで一括管理することでトータルコストダウンにも貢献。
重合釜から基礎原料のエステルをデジタルロードセルとコントローラFC-EXでドラム缶に充填する現場での事例。正確な充填作業により、過充填を防ぎコスト削減を実現しました。タレ受け機構をオプションで付けることで、バルブ閉後の液ダレによるドラム缶上面も汚れ防止にも活躍しています。計量データの記録や管理も可能です。
社名 | 株式会社クボタ計装 |
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創業年数 | 1968年 |
グループ会社 | 株式会社クボタ |
営業所 | 東京、大阪、北海道、仙台、名古屋、広島、福岡、神奈川、兵庫、埼玉 |
多数の充填設備を保有し、豊富なアダプタを社内に揃えて様々な液種に迅速に対応できる体制・設備を持つ充填アウトソーシング企業。衛生面が懸念される食品の充填依頼を徹底した衛生管理で請け負います。外部検査機関への菌検査依頼や保健センターなどの中立機関への完成品提出も対応して安全な充填作業に努めています。
衛生管理を徹底した機器や設備が充実
小袋液体充填機、定量充填機、オート充填機など豊富な充填機に加えて、殺菌装置、キャップ加工キャッパー、ビン洗浄装置、成型機など充填からラベリングまでを一括対応。常温充填だけでなく、加熱充填機も備え、特殊な熱水過熱殺菌方式での殺菌装置を導入。安定した殺菌や殺菌温度の記録・管理といった衛生管理の面でも徹底しています。
ヤキトリの添付用のタレ充填や焼き肉のタレの小さなペットボトルへの充填、うなぎなどのかば焼き用タレの充填など、様々なタレを要望に応じた容器に充填した事例です。商品や提供方法に合わせた充填プランを提案してくれます。
依頼元が用意した瓶に自社製造のラベルを施した容器に充填。ラベリングを含めた容器への充填からキャッパーでの位置決め・キャッピングまでを対応した事例です。
社名 | 株式会社大阪屋 |
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創業年数 | 1962年 |
グループ会社 | - |
営業所 | 大阪、兵庫、徳島 |
昭和47年の創業以来、小型の充填機に特化して売り上げを伸ばし、2021年9月時点で5,000台以上の導入実績で国内シェアの地位を確立している充填機メーカー。小型だからこそ即日の代替え機対応や宅配便でのお届けや、訪問時の無料充填テストなどスピーディな対応が魅力。また、「分解」「洗浄」が簡単な設計になっているため、日々のお手入れにも易しい充填機が豊富にそろっています。
女性でも持ち運びが可能なコンパクト設計
炊飯器程度のサイズ感で重量も10kg強のため、持ち運びや収納が可能な小型充填機。液体はもちろんとろみのある中粘度の充填にも対応しています。ラインとの連動も可能で豊富なオプションも揃っているため、用途に合わせて手軽に利用できます。
他社製品の商品開発や委託充填(OEM)を行うコンフィチュール専門店でのハンディタイマー充填機(6DTZ-T)導入事例。導入前は1つずつ秤の上に容器を置いてから手作業で充填していたものの、充填機の導入後には約4倍の生産スピードになり納期にも余裕ができたとのこと。ロット数に関係なく仕事を受けられるようになった事例です。
手作業では2週間ほどかかっていた酒粕の袋詰め作業をオールエアピストン充填機(PSZD)に移行した酒蔵。作業が早く終わることで、異物混入のリスクや衛生面を考えても手早く充填作業ができるようになったという事例。
社名 | 株式会社ナオミ |
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創業年数 | 昭和47年 |
グループ会社 | - |
営業所 | 埼玉、札幌、仙台、広島、博多 |
瓶やチューブ、缶といった、日常生活に欠かせない容器はよく目につきますが、それらに食品や日用品などを詰める「充填機」の存在は、あまり知られていないかもしれません。
充填機とは、工場などの製造ラインに設置されて、もっぱら充填作業だけを行なっている機械のこと。それでも容器に入った日用品は大量に生産されていますから、充填機なくしては、私たちの日常生活はなりたたないと言えるでしょう。
そのなかでも、ソースやシドレッシング、スープ、除菌剤、液体肥料など、液体を容器に充填しているものが、液体充填機です。
充填する内容物の形にあわせて、充填機にも々な様種類のものが開発されています。例えば固体充填機であれば、スナック菓子やコーヒー豆といった固体の食品をはじめ、ハードウェア製品等も容器に充填することができますし、粘体充填機なら、ジャムやマヨネーズなど、粘性のある内容物を、チューブなどの容器に充填することが得意です。
液体充填機も同様に、液体の充填物に最適化。ジュースなどの液体はもちろん、ゼリーやプリンなどの食品にも対応可能です。
充填機は、容器に合わせて決まった量の内容物を充填できなければなりません。その量の測り方によっても、種類が分けられています。重量式充填機は、表示器で設定した重さ通りに充填を行います。過不足が発生すれば、ブザーなどで警告してくれ流ので便利です。
容量式充填機は、注射器と同じように、決まった量の液体を流し込んだピストンによって充填しています。質量流量式充填機は、パルス信号によって液体の質量流量を測定し、定量の充填作業ができるようになっています。
充填機は充填方法によっても、種類が分けられています。パズル式充填機は、液体や粘体、粉体といった様々な種類の内容物を充填できる構造をしており、導入予算も抑えられていることが特徴。
ピストン充填機は、その名の通り、ピストン式に充填物を容器に詰めて行き、たくさんの分量を素早く充填することができます。チューブポンプ充填機は、主に液体の充填物をチューブポンプで押し出して充填しています。いずれもメリット・デメリットがあるため、特徴を押さえて導入しましょう。
充填機が導入される背景には、食品業界における「異物混入」や「衛生管理」の課題もあります。異物の混入は、大規模な製品回収にさえつながりかねないものです。原料・生産工程いずれの場所でも、髪の毛、虫、ゴミ屑といった異物の混入リスクを低減するために、作業員の衣服を清潔にする、防護扉を二重にする、といった現場の衛生管理を徹底しましょう。また、異物混入のリスク対策として充填機を導入する場合は、清掃しやすい構造や検知器を設置できるタイプのものを選ぶとよいでしょう。
真空状態での充填やカプセルへの充填など特殊な手法を必要とされる化粧品・医薬品・ケミカル業界の製造ラインでの充填作業。品質管理はもちろん、機能性や正確性が強く求められる作業のため、より専門的な機能を備えた充填機を選ぶ必要があります。充填物に適したタイプで、メーカーとしても信頼できる機会を選ぶことが重要となります。
充填機を選ぶ前にまず確認すべきは、製造工場におけるリスクアセスメントです。例えば、化学物質等の充填作業を行う現場では、危険性や有害性をできるかぎり低減することが求められていますし、防爆設備による密閉化や充填物の濃度に関する品質管理も欠かすことができません。それぞれの充填物によって、管理しなければならないリスクの内容も異なってきます。充填作業におけるリスク管理を検証した結果、最適と判断できる充填機を選ぶようにしましょう。