こちらの記事では、少量の充填に適した液体充填機についてわかりやすく解説しています。特徴や対象製品、対象容器、そして選び方などをまとめましたので、液体充填機の導入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
少量の充填を精度を保って行うためには、ピストン・シリンダの直径を小さくする必要があります。充填量は、シリンダの直径とピストン移動量を掛け合わせた積で決まります。そのため、直径が小さく、ストロークが長ければ、ストロークの誤差が充填量に与える影響を抑えられるわけです。
逆に、直径の大きいピストン・シリンダで、ピストンのストロークを短くして少量の充填をすることはおすすめできません。ストロークの誤差が充填量に与える影響が、大きくなってしまうからです。
また、少量の充填を行う製品の場合、たいていは多数個同時充填となるので、多連式充填機を使用するのが一般的です。
【少量充填の対象製品】
濃縮タイプのたれ・つゆ、濃縮コーヒー、ガムシロップ、はちみつ など
【少量充填の対象容器】
ポーションカップ など
ホッパ内や液導内にある製品に、たとえわずかであっても気泡が入っていると、少量充填の際に液だれが生じたり、あるいは充填量にバラツキが出やすくなったりしてしまいます。ですから、あらかじめ液抜きを行い、さらに製品に含まれている気泡をしっかりと除去しておくことが重要です。
少量充填をするのに適した充填機を選ぶ際に、おさえておきたいポイントとして挙げられるのが、精度を維持しやすい設計になっているかどうかということです。おすすめは、エアシリンダ駆動ではなく、サーボモータ駆動のピストン充填機です。特に、タッチパネルを用いて充填量を詳細にデジタル設定できるものであれば、使いやすさも向上するでしょう。
一定以上の粘度がある製品の場合は、構造がシンプルなパイプノズルがおすすめです。洗浄作業の負担を軽減することができるからです。
粘度の低い製品を扱う場合には、ショートノズルが使いやすいです。内蔵されているサブピストンが、ノズル内の液導の開閉を行うしくみになっています。
※各社公式HPの2021年9月時点での記載情報をもとに用途別に下記基準にて選定
工業用:危険物にも対応した防爆仕様で全自動・半自動充填機を取り扱う営業拠点数の最も多い会社(クボタ公式HP参照:https://scale.kubota.co.jp/fillingmachine/)
食品用:食品専門で外部の検査機関への菌検査依頼への対応を明記している会社(大阪屋公式HP参照:https://www.osaka-ya.com/quality/)
卓上用:小型充填機の導入実績5,000台以上を明記している会社(ナオミ公式HP参照:https://www.naomi.co.jp/strength/)