ウエイト式充填機とは、充填する液体の重さを自動で量り、調整しながら充填できる充填機です。日本語で「重量式充填機」とも呼ばれます。その仕組みや充填に適している液体、他の充填機との違いを知り、自社に適した充填機の選定に役立てましょう。
秤に荷重センサーが搭載されており、充填物の重さを量りながら充填できるようになっています。充填開始と同時に充填物の重さがリアルタイムで計量され、充填量に到達する直前に充填が完了する仕組みです。液体の温度や比重を問わず一定重量を充填できることから、内容重量表示で販売する液体の充填に適しています。
重量式充填機には秤や流量計がついていますが、容量式充填機にはこれらがついていません。そのため、容量式充填機で充填した物の重さを知りたい際には、充填後にウエイトチェッカーを通過させる必要があります。
ウエイト式充填機が重さを計量しながら充填するのに対し、質量流量式充填機では液体が流れた量、つまり質量流量を計測しながら充填します。充填物の正味重量を把握管理できる点では同じですが、質量流量式充填機ではセンサーの計測値と実際の充填重量を直接入力し、キログラム単位からグラム単位に換算し直す必要があります。
水のようなサラサラした液体からある程度粘性のある液体まで幅広く充填できます。ソースや調味料などの充填に向いているため、食品や飲料工場などで多く使用されています。
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ウエイト式充填機は充填物の重量を秤で計量しながら充填できるため、容器の質量の影響を受けることがありません。充填物の正味重量だけを正確に量りながら、均一で高精度な充填が実現します。
容器などの重量の影響を受けず、内容物の重量に誤差が生まれにくい特長があります。ウエイト式充填機の機種によっては重量に過不足が生じた場合にブザーで通知するものもあり、充填ロスを最小限に押さえられます。充填ロスが少ない分、生産コストの削減にもつながります。
ウエイト式充填機で内容物を充填する際に、容器や風袋分の容量を差し引かなくてはなりません。容量を差し引くために秤を使用しますが、秤の安定までに時間を要します。また、充填機の構成上、充填できる液種が1種に限られるため、生産に時間がかかります。
ウエイト式充填機は、接液部が複雑な構成となっており、部品の数も多いため分解や洗浄が容易ではありません。接液部を充填機本体から取り外し、部品を順次分解して慎重に洗浄を行う必要があります。
※各社公式HPの2021年9月時点での記載情報をもとに用途別に下記基準にて選定
工業用:危険物にも対応した防爆仕様で全自動・半自動充填機を取り扱う営業拠点数の最も多い会社(クボタ公式HP参照:https://scale.kubota.co.jp/fillingmachine/)
食品用:食品専門で外部の検査機関への菌検査依頼への対応を明記している会社(大阪屋公式HP参照:https://www.osaka-ya.com/quality/)
卓上用:小型充填機の導入実績5,000台以上を明記している会社(ナオミ公式HP参照:https://www.naomi.co.jp/strength/)