製薬業界や化粧品業界、健康食品などの分野で重視されるバリデーション。バリデーションとは、製品や製造プロセスが一貫して行われ、計画した通りの品質の製品を恒常的に製造できることを証明するための活動です。
液体充填機をはじめ、製造に必要な装置や設備を備えた工場においてバリデーションは重要なプロセスのひとつ。
バリデーションを実施すると、品質の一貫性と信頼性を担保し、適切なリスク管理ができるようになります。製品の欠陥や回収リスクを抑えられることから、長期的なコスト削減にもつながります。
患者の健康と生命に直接影響を与える医薬品の製造では、GMP省令によってバリデーションを実施することが義務付けられています。
GMPとは「Good Manufacturing Practice」の略称で、日本語では「適正製造規範」や「優良製造規範」と訳され、製造管理および品質管理の基準を意味します。
医薬品の製造では、製造所の構造や設備、製造手順・工程、製造管理や品質管理の方法などすべてのプロセスが期待される結果をもたらすことを検証しなくてはなりません。そして、そのプロセスや検証結果を文書として残すまでがバリデーションにあたります。
※引用元:厚生労働省「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令(PDF)」
(https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=81aa6647&dataType=0&pageNo=1)
バリデーションは、製品の品質に影響を与えるすべての要素が対象となります。具体的には以下のような要素です。
製造設備が製造を目的とする医薬品を製造するのに適した設備かが検証されます。製造設備においては設備を適切に洗浄・滅菌できるかの検証も必要なため、液体充填機も対象となります。
製造に使用される装置が設計通りに動作し、正確に機能して製品の品質に影響を与えることなく使用できるかを検証するプロセスです。製造の装置には、測定器具や分析装置なども含まれます。
製造工程全体が一貫して高品質な製品を製造できるかを検証するものです。製造工程とは、原材料の受け入れから製品の出荷に至るまでのすべての工程が対象となります。
製造プロセスを制御し、監視するためのシステムが、適切に機能しており信頼性があるかを検証します。液体充填機の場合、温度管理や記録システム、連携する品質管理ソフトウェアなどもシステムのバリデーションに含まれます。
製造プロセスを構築する水や空気、ガス、電力などのインフラが適切に機能しているか、製品の品質に問題を与えないかを検証します。供給される水の純度や空気の清浄度、電力供給の安定性などもユーティリティに対するバリデーションの一部です。
バリデーションは、製造が行われる施設や設備が適切に設計、建設、維持されているか、洗浄や殺菌が正しく行われているかを確認するために行われます。
つまり、製造設備や装置にあたる液体充填機はバリテーションの対象です。洗浄や殺菌の検証も必要なことから、複数の要素でバリデーションの実施が求められると分かります。
バリデーションは、プロセスの段階ごとに以下のような種類に分けられます。
製造設備や装置が設計通りに機能し、製品の品質に悪影響を与えず、安定した品質を維持できることを評価する項目です。主に装置やシステムといったハード面のバリデーションとして実施されます。
ソフトウェアで制御されている装置やシステムの場合、コンピューターシステムを含む一連のプロセスが正確に機能しているかを検証します。
計画通りの品質を維持できることを証明するために欠かせないバリデーションです。
プロセスバリデーションでは、製造プロセス全体が一貫して高品質の製品を生産できるかを検証します。適格性評価に加え、基準書や手順書、操作マニュアルなどGMPを含めた評価が行われます。
医薬品の安全性や有効性を確保するためには、承認された成分以外のものや製品に影響を及ぼす残留物が含まれていないことを証明しなくてはなりません。そのために実施するのが洗浄バリデーションです。洗浄バリデーションでは、常に同じ過程・用具・手段・乾燥を行い、同じ結果を得られることが求められます。
液体充填機の場合、機械のどの部分の洗浄が必要か、洗浄剤がしっかり除去されているかといった項目を含めて洗浄手順書を作成します。
再バリデーションとは、製造プロセスや装置に変更があった場合や既存のバリデーションの有効性を再度検証する場合に行われる項目です。経年によって、バリデーション当初と比べて品質変化が起きていないか、技術の進歩による影響を受けていないかを再確認する機会にもなります。
バリデーションでは、液体充填機の充填精度や製剤の特性に適した液体充填機が採用されているかが評価されます。
バリデーションの実施が求められる製造現場においては、性能や操作条件のほかにも原料や特性に適しているかを確認した上でた液体充填機を選定することが大切です。
※各社公式HPの2021年9月時点での記載情報をもとに用途別に下記基準にて選定
工業用:危険物にも対応した防爆仕様で全自動・半自動充填機を取り扱う営業拠点数の最も多い会社(クボタ公式HP参照:https://scale.kubota.co.jp/fillingmachine/)
食品用:食品専門で外部の検査機関への菌検査依頼への対応を明記している会社(大阪屋公式HP参照:https://www.osaka-ya.com/quality/)
卓上用:小型充填機の導入実績5,000台以上を明記している会社(ナオミ公式HP参照:https://www.naomi.co.jp/strength/)