液体充填機とは、その名の通り、液体の内容物を容器へ充填させるための機械の総称です。充填する内容物は様々で、農薬や肥料の場合は化学薬品を使用した液体・粉末や粘性の高い半固形状態のものまであります。
粘性の高い液体の場合、ピストンポンプを使用して計量して容器に充填します。ひと口に液体充填機といっても大きさや適している液体、全自動型、半自動型など様々です。充填したい農薬・肥料の種類や容器の大きさや作業環境、作業員の数や業務フローに応じて選びましょう。
ボトルやスパウトパウチといった小型の容器へ液体肥料を充填するときは、ハンディタイプの充填機がおすすめです。充填機によっては計量ユニットがついているものもあり、液体を計量しながら効率よく肥料を注ぐことができます。チューブポンプ式の充填機の場合、チューブを取り替えれば品種を取り替えて充填したい際にも便利です。
バッグインボックスや一斗缶など大容量の充填ができる容器に充填したい際には、昇降ノズル装置がついた大型の液体充填機が向いています。昇降ノズルが液面を追随してくれるので、泡立ちやすいものや粘度の高いものでも充填が可能です。
農薬・肥料に液体充填機を導入すると、以下のようなメリットを得られます。
液体充填機を利用すると、手作業と比較して高速で充填作業ができます。正確な計量と充填を自動でできるようになるため、作業がスムーズになり生産性が向上するのが利点です。作業員の業務負担を軽減できるのはもちろん、製品の品質を維持しながら大量生産が実現します。
機械を使って自動で充填することにより、安定した品質で数多くの製品を製造できるようになります。定期的なメンテナンスを行うことで、手作業よりも異物混入のリスクを減らせる可能性があります。特に、農薬や肥料などの化学薬品を使用する製品の製造には、ガイドラインに準拠した製造プロセスが要求されます。このような場面でも手作業よりも高精度で早く作業ができるのはメリットです。
作業フローを減らしてオートメーション化できるので、リソースへの負担が軽減されます。作業者の数が少なくても製造できる、高い習熟度を要する人員が不要になることによって、人件費の削減にも寄与します。人手が不足しがちな繁忙期なども一定数の製造が担保されるため、生産計画通りの製造ができるようになります。
※各社公式HPの2021年9月時点での記載情報をもとに用途別に下記基準にて選定
工業用:危険物にも対応した防爆仕様で全自動・半自動充填機を取り扱う営業拠点数の最も多い会社(クボタ公式HP参照:https://scale.kubota.co.jp/fillingmachine/)
食品用:食品専門で外部の検査機関への菌検査依頼への対応を明記している会社(大阪屋公式HP参照:https://www.osaka-ya.com/quality/)
卓上用:小型充填機の導入実績5,000台以上を明記している会社(ナオミ公式HP参照:https://www.naomi.co.jp/strength/)