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洗剤に適した液体充填機とは

シャンプーや食器用洗剤、洗濯用液体洗剤などの製造ラインにおいて、ボトルへの充填工程は生産効率を大きく左右する重要なポイントです。しかし、洗剤の充填には「少しの衝撃で激しく泡立ってしまう」「サラサラの液体からドロドロのジェルまで粘度が幅広い」といった特有の難しさがあります。

本記事では、洗剤特有の課題を解決する液体充填機の機能や、導入によって得られるコスト削減のメリット、さらには自社ラインに適した充填方式の選び方と成功事例を解説します。

洗剤用の液体充填機とは

泡立ちを防ぐための制御機構

洗剤を充填する際に課題となるのが、液体の泡立ちです。洗剤用の充塡機の場合、この泡立ちの問題を解決するために特別なノズル制御を備えています。例としては、ノズルを容器の底付近まで下げ、液面の上昇に合わせてノズルを引き上げながら充填するなどの機能によって、空気を巻き込まずにスムーズに注入を行います。この機能により、泡による液溢れ・充塡不良を未然に防ぎます。

さまざまな粘度に対応が可能

水のような低粘度のものから、ジェル上の高粘度のものまで、洗剤にはさまざまな種類があります。洗剤用の充填機の場合、ピストン式など強力な押し出し機構を採用することによって、粘度の違いにかかわらず一定量を吐出できます。

洗剤用の液体充填機のメリット

自動化による生産性向上と省人化

液体充塡機を使用することにより、手作業と比較すると圧倒的なスピードによって充塡作業を行えます。さらに自動化によって、容器の供給から充塡、キャップを閉めるという一連の工程を連続的かつ高速で行います。特に、大規模な洗剤工場では生産量が多い分、充塡機を導入することによって生産能力が飛躍的に向上します。

人手不足の解消や人件費の削減といったコストダウンにも直結するため、長期的には高い投資効果が期待できます。

一定量の充填によるロスの削減

もし手作業で充塡を行った場合、作業者の感覚に頼る部分があるため充塡量にばらつきが生じてしまいます。それに対し、充塡機を使用することで設定した容量を正確に充填できます。「表示量より少ない」といったクレームを防ぎ、製品の品質と信頼の担保に繋がります。逆に、洗剤の入れすぎによる過充填ロスを抑えられるので、製造原価の最適化にも貢献するという面もあります。

充填機の泡立ちを抑制する方法

洗剤用の液体充填機を選ぶポイント

対象の洗剤の「粘度」と「泡立ちやすさ」に合わせた充填方式を選択することが大切です。さらに、充填する容器の形状、サイズ、目標とする生産速度を明確にさせておくのもポイントのひとつです。また、複数の香料や液種を切り替えるというケースでは、分解洗浄のしやすさが運用効率を左右します。

洗剤用液体充填機の活用事例

ここでは、洗剤用液体充填機の事例や対応例などを紹介しています。どのように活用されているのかをまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

充填精度が向上し、歩留まりが改善

もともとハンドバルブ計量にて充填していたものの、「人手が必要」「充填量が安定しない」「作業者の安全対策が必要」といった問題を抱えていました。そこで、ロータリーポンプを搭載した充填機を導入。安全装置付き、高速・高精度での充填が可能な充填機だったことから、充填精度が向上して歩留まりが改善され、作業者の安全が確保できています。

参照元:イプロス(https://pr.mono.ipros.com/nakakinpump/product/detail/2000693984/)

新たな充填機導入により生産能力が向上

充填機に洗剤を移送するラインの生産能力向上を目指していたものの、従来の設備では充填機への供給速度を上げると移送中に泡が目立つことから、充填時に注入量のばらつきが生じる、泡が容器から溢れ出すといった不良に繋がっていました。泡立ちを防ぎ供給量を増やすにはポンプサイズを大きくする必要がありましたが、スペースの問題がありました。

そこで液を撹拌せずに移送できる充填機を導入。流速を上げ充填機への供給量を増やしても洗剤が泡立つことがなくなり、ポンプサイズを上げる必要がなくなりました。結果として生産量が増加し、金額換算でおよそ1年あたり400万円の生産能力がアップしました。

参照元:伏虎金属工業株式会社(https://www.fukko.com/example/medical/detergent-softener/)

ロングノズルにより泡立ちを抑えた充填が可能

ノズルには「ショートノズル」と「ロングノズル」があります。液種によってノズルを使い分けられますが、たとえば発泡性のない液体にはショートノズルで対応し、洗剤のような発泡性の高い液体はショートノズルで充填した場合泡立ちが発生してしまうことから容積が増え、充塡を行えません。そこでロングノズルを使用して容器の底面までノズルを下ろし、泡立ちを押さえた充填ができるようになりました。

参照元:株式会社クボタ計装(https://scale.kubota.co.jp/fillingmachine/)

生産効率の向上と、顧客の意向に合わせた対応ができるようになった

近年、ボトル容器等に対し充塡を行う工程を外注するケースが多くなっていますが、こちらの企業では設備面からコスト低減の限界や連携の煩雑さが課題となっていました。

そこで充填機の導入を行ったことにより、小分け充填への対応力が拡充され、これまでは対応できなかった仕様も対応できるようになりました。さらに、生産効率も向上し、顧客の意向に合わせた対応が可能になりました。

参照元:株式会社レヂテックス(https://www.regitex.co.jp/blog/filling-machine/)

洗剤向けの液体充填機の種類

ピストン充填機

ピストンシリンダーを利用して液体を高精度で吸引してから押し出す方式です。シンプルな構造となっているためメンテナンスが容易で、低粘度の液体から高粘度の液体まで幅広い対応が可能。機械的に一定の体積を押し出すことから充填精度が高く、多品種少量の生産ラインや、小〜中容量のボトル充填に広く採用されています。

サーボポンプ/ギヤポンプ充填機

サーボモーターによって制御されたポンプを使用し、液体を供給するタイプの充填機です。高い汎用性があることから、さまざまな業界で広く使用されている充填機です。また、ギヤポンプ充電器とは、2枚の歯車を組み合わせたギアの力によって液体を移送します。粘土性の高い液体から低い液体まで幅広く対応できるタイプです。

重量(ウエイト式)充填機

加重センサーを用いて容器に注がれる洗剤の重さをリアルタイムで計量し、調整しながら充填を行っていくタイプの充填機です。充填料に到達する直前で充填が完了するため、一定の重量で正確に充填することが可能です。この点から、過充填による充填ロスを最小限に抑えられる点が大きなメリットといえます。

チューブポンプ式

ローラーを用いて柔軟なチューブを押しつぶしながら、チューブ内部の液体を押し出して充填を行う方式です。高い粘度の液体から低い粘度の液体まで幅広く対応が可能であり、さらに品種の切り替えを行う際にはチューブを交換するのみで済みます。そのため洗浄の手間を省ける点に加えて、異なる香料や成分の洗剤を混ぜることなく充填でき、多品種少量生産を行っている工場に向いている方式といえます。

無菌充填機

滅菌環境を必要とする製品向けに設計された充填機を指します。充填を行う前に、製品と包装材料の両方を滅菌するように設計されているもので、細菌などの増殖を防ぐ無菌環境を作り出します。食品や医薬品など、衛生と精度がもとまれる施設で使用されている設備です。

粉末充填機

洗剤用の粉末充填機とは、袋や容器に洗剤粉末を充填するための機器です。細い粉末から洗い粉末まで処理することが可能です。オーガー式、マス式、アコフィル式などさまざまな方式があります。

まとめ

こちらの記事では、洗剤に適した充填機について解説してきました。充填機を導入することにより、作業効率のアップや一定量の充填ができるようになるなどさまざまなメリットが期待できるため、対象の洗剤の「粘度」「泡立ちやすさ」にあった充填機を選定し、導入を行うことがおすすめです。

以下のページでは、工業製品向けの液体充填機について解説しています。洗剤のほか、洗剤の原料となる界面活性剤やアルコール除菌剤、消毒液など液体充填機を利用した事例を紹介していますので、ぜひこちらも検討の参考としてご活用ください。

工業製品向け
液体充填機を紹介

【用途別】おすすめ液体充填機メーカー3社
液体充填機を選ぶなら、自社の商材・導入目的に適したものを選ぶ必要があります。ここでは、液体充填機を取り扱う各社を調査(2021年9月時点)した中から、用途別におすすめの液体充填機メーカー3社を紹介します。
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※各社公式HPの2021年9月時点での記載情報をもとに用途別に下記基準にて選定
  工業用:危険物にも対応した防爆仕様で全自動・半自動充填機を取り扱う営業拠点数の最も多い会社(クボタ公式HP参照:https://scale.kubota.co.jp/fillingmachine/)
  食品用:食品専門で外部の検査機関への菌検査依頼への対応を明記している会社(大阪屋公式HP参照:https://www.osaka-ya.com/quality/)
  卓上用:小型充填機の導入実績5,000台以上を明記している会社(ナオミ公式HP参照:https://www.naomi.co.jp/strength/)

液体充填機メーカーおすすめ3選